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5月エゴノキ

5月エゴノキ

エゴノキは日本、朝鮮半島、中国などに分布する落葉高木で高さ5~6mになります。
日本では北海道から南西諸島まで幅広く分布しており、山麓の雑木林などに多く見られ、庭や公園などにも良く植えられます。
萌芽によって株立ちすることが多く、雑木のイメージとして株立ちのエゴノキが良く使われるが
この頃は萌芽させずに寄せ植えで株立ち風にしたものが出回っている。

5~6月に新しい枝の葉の付け根あたりから2~3cmの花茎を伸ばし、可憐な白い花をシャンデリアのように垂れ下がって咲かせます。
満開の時期は枝が白い花で埋まるほどたくさん咲かせ、下から見上げると白い花と葉の新緑のコントラストで息をのむほど美しい。
花の形は英名の(japanese snowbell)の通りでベル型のかわいい花です。しかし、開花時期は短く、すぐに美しい時期は過ぎ去ります。

花の後には1cmぐらいの丸い卵型の果実を付けます。9~10月ごろ果実の表面が茶色になり、縦に裂け中の種子が見えるようになります。
エゴノキの種子はヤマガラの大好物で両方の脚で種を挟むと鋭いくちばしを激しく叩きつけて殻を割って食べます。

材は白く、均質で、硬く割れにくいので轆轤細工やこけし、将棋の駒、玩具などの細工物に使われました。
他には唐笠、番傘のろくろ(骨を集めて開閉する円筒状の部品)にも使われたため別名「ロクロギ」と呼ばれました。
枝は粘り強いので火にあぶって曲げ「背負いかご」や「輪かんじき」などに利用されました。

エゴノキの名前の由来

エゴノキの実を口に入れると喉や舌を刺激して、エグイからです。
有毒のものやもっとエグイ実も他にたくさんあるのに、この木をエゴノキと名付けたのは食べる方法を模索したからだという説もあります。
実の付きが非常によく、枯れてしまわないかと心配するほどたくさん生ります。でも食べる方法は見つからなかったようです。

実には石鹸と似た働きを持つ成分である「サポニン」が含まれています。
石鹸に似たと言っても、その働きは似ていますが、構造その他はまったく違います。
昔はこの実をすりつぶして川に流し、魚を採っていましたが、現在では法律で禁止されています。
これを魚毒と言います。
毒といっても、毒性により魚を殺すのではなく、サポニンがエラに付着することにより魚が呼吸困難になって浮かんできます。
その魚を人が食べても、影響はありません。

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