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9月シャシャンボ

9月シャシャンボ

シャシャンボは関東南部以西の本州・四国・九州・琉球などに分布する常緑の低木。大阪周辺の二次林に普通に見られる、ツツジ科スノキ属の木です。
葉は厚く、沿岸域の痩せ山など乾燥したにも耐えて生育しているが松枯れ後広葉樹によって植生が回復した所では被陰されて枯死し減少している。
5月頃、数cmから10cmぐらいの総状花序に白色の細長いつぼ型の花を咲かせ、秋には球形の果実が黒く熟します。

シャシャンボの果実を野山で見たことがなくても、果物のブルーベリーの実は知っている人は多いだろう。
ブルーベリーはシャシャンボの仲間で北アメリカの野生種からの選抜や改良したものです。
シャシャンボの実はブルーベリーほど大きくないが、よく熟したものは結構おいしい。
もっとも食べ物の豊富な現代の子は野山に入って食べる事は無いし、まず、シャシャンボがブルーベリーの仲間で食べられることを知らないと思う。

シャシャンボは小々ん坊である。末尾の(ボ)は坊主や坊ちゃんをイメージさせる。シャシャンボはササンボ(小小ん坊)の由来し小さな果実を意味する。

岡山県の沿岸部ではサカキのことをシャシャキと呼ぶ。シャシャンボをサカキの代わりに使うことがあり、シャシャキの小坊主から名づけられた説もある。
古名はサシブで古典に烏草樹と言われるものがシャシャンボと考えられている。

造園業界ではワクラ、ワクラバと言う。ワクラバとは病葉の事で、新葉が紅くでるのでそう呼ばれ、庭木に使われることも多い。

野山に行くとかなりよく見る木ですが慣れないうちは、葉や樹肌の似た他の常緑樹(サカキ、アセビ、ツバキ、ヒサカキ等)との区別が難しい。

初心者泣かせの木だが環境の違いで木の形や葉が異形でも確実に同定できる、鑑定法があります。
それは指先で葉の裏側の中肋をそっと撫でてみる事です。
シャシャンボの中肋には蜜腺は変化した小さな突起が点々とあり、指先が少し引っかかる感じがしたらシャシャンボです。

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