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8月ネムノキ

8月ネムノキ

ネムノキはマメ科の落葉小高木で本州東北地方以南から四国九州に分布します。
樹高は6~10mほどで花期は6~8月に掛けて咲きます。10~20の花が集まって咲き刷毛のように見えるのはおしべです。
根元は白いですが先端は淡い赤紫色、微妙なグラデーションが何とも言えない美しさを醸し出しています。

夜になると葉を閉じ、夕方から花を咲かせ、朝に太陽が出てくると葉が起き始める儚い一日花です。
花はなぜ夕方から咲くかと言えば、夜に花を目立たせる必要があるからです。
夜はアゲハチョウや蜂も来ますが主にスズメガという蛾が花粉を運んでくれます。
スズメガは夜でも良く目立つ淡い色の花や強く甘い芳香に誘われてやってきます。夜の蝶がいるから夜の花も進化します。

ネムノキの名前の由来はネブリノキ(眠之木)の由来し夜木葉が眠るように閉じることによります。
昔は眠る(ねむる)を(ねぶる)と発音し、万葉集にもネムノキを合歓木と書き(ねぶ)と読んでいました。

隣国中国では夫婦和合、家内平和の象徴として知られます。ネムノキの別名に合歓(ごうかん)という名があります。
(合歓)とは男女が共寝すること、喜びを共にする言葉で2枚の小葉が合わさり歓ぶとされるので一家和合、夫婦和合の象徴です。

英名ではsilk tree(シルクツリー)、Silk flowers(シルクフラワー)と呼ばれています。これはネムノキの花に由来します。
また、パラソルツリーと呼ばれることがあります。これはネムノキの樹形が傘を広げた形になる事から名づけられました。

日立グループのCMでおなじみの(この木なんの木・・・気になる木)は熱帯に分布するネムノキでアメリカネムノキともいいます。一般にはモンキーポッドと言われています。
この木はハワイ・オアフ島のモアナルア・ガーデンパークにある樹齢約130年の大木です。
日陰がたくさんできて良さそうな木ですが、こちらはパラソルツリーではなくレインツリーと言われます。
雨が降ると葉を閉じるからだそうです。

薬用効果は樹皮を乾燥したものを合歓皮(ごうかんひ)と言い、利尿、強壮、鎮痛、腰痛、打ち身、腫物水虫等に使われます。
その他 葉は桂の葉とともに、お香の材料として使用され、昔はほとんどの家で自家製のものを使用していたそうです。

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