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7月タイサンボク

7月タイサンボク

タイサンボクは梅雨の時期に芳しい香りを放つ大きな白い花を咲かせる。
花の大きさは20cmぐらいでハクモクレンの花を一回り大きくしたような、それは大きく美しい白い花と遠くまで届く爽やか(さわやか)な香りが印象的である。

開花時期は梅雨の6月上旬から7月上旬で梅雨空に似合う。花びら一枚が手のひらいっぱいの大きさで肉厚の花弁が美しくならんで咲いている。
花を見て香りのシャワーの中にいると時間を忘れて安らぎ、とてもさわやか気持になれる。最盛期の花は凛として、気高いまで美しく感じる。
しかし、花が終わっても花弁は散らずいつまでも枝先に残っているので、雨に打たれた枯れ色の花は少し汚く、時には哀れを覚える。

蓮の花に似ているので別名(白蓮木)ともいう。
街路樹、公園木としてときどき見かける。寺社の境内や庭にも植えられるが、背丈がかなり大きくならないと花は咲かない。
葉は卵形で長さ約20cm、裏側に反り返っており厚めで硬く大きく、表面はつやつやした光沢のある緑色で、裏面は鉄サビ色のフェルト状の毛で被われている。このような厚い大きな葉を持つ木は亜熱帯地方に多く見られる。

タイサンボク(泰山木)の名前の由来は花、葉、樹形などが大きく立派なことから賞賛して、中国山東省にある名山(泰山)に例えた。
また、花の形を大きな杯に見立てて(大盃木)、それが転化して(泰山木)になった説や大きな樹形が大山のように見えるところから来た説もある。
漢字では泰山木あるいは大山木と書くので中国原産と思う方が多いが北アメリカの南部原産で日本へは明治6年に渡来した。

公園の案内ボランティアーの活動で自分の好きな木を定め、その思いをゲストに話す催しがあった。
メンバーの中に落ち込んでいた時、いい香りの大きな花のタイサンボクに元気をもらったので好きという人がいた。
その人から不慮の事故で首から下の自由を失い、口に筆をくわえて詩や絵を書いている、星野富弘さんの「たいさんぼく」という詩を教えてもらった。

たいさんぼく                                                      星野富弘
ひとは空に向かって寝る  寂しくて空に向かい  疲れきって空に向かい  勝利して空に向かう
病気の時も 一日を終えて床に就く時も  あなたが人を無限の空に向けるのは  永遠を見つめよといってるのでしょうか。
人は空に向かって寝る

タイサンボクで間違いはどれ
① 葉はびわの葉によく似ていて葉の裏にフェルト状の細かい毛がある
② タイサンボクは中国原産の木で花や葉が壮大で美しいことから泰山木(大山木)と呼ばれた。
③ 花の季節は初夏の5月末から7月中旬で大きな白い花が上を向いて咲く
④ 花はくちなしの花に似た甘い香りがある

答  ② 原産は北アメリカ南部。

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