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5月ポプラ

5月 ポプラ

ポプラ属は、北半球の温帯に約30種が自生している。中でも、よく知られているのは、北米産のアメリカポプラ、北欧原産のイタリアポプラなどの数種があり、これらを総称してポプラともいう。葉柄が長く風が吹くと葉が接触してさらさら鳴る。又、樹形の先の尖った羽状の特異な形をしていることも特徴である。

ポプラは、落葉広葉樹の高木で、幹は枝が直立し、樹型は羽状。葉は互生し、広三角形。雌雄異株で開葉前に開花し、尾状花序をなす。果実は熟すと2~4裂し、種子は小型。

目にするポプラ類の素性を樹形と葉だけで識別するのは厳しい。
簡便な写真図鑑で確認すると、ほうき状の細長い樹冠のポプラは「セイヨウハコヤナギ」で、樹冠の丸いものは「カイリョウポプラ」であるとする説明が多く見られる。

ほうき状のポプラは、一般にヨーロッパクロポプラの栽培品種のクローンといわれるセイヨウハコヤナギ(雄株)として認識されていて、北大のポプラ並木もこの種であるといわれる。
しばしば学校の周囲等に防風垣として、あるいは公園等の並木として植栽されていて、最もポプラらしいポプラとしておなじみの景観を形成する。現物を見たことがなくても写真のイメージは多くの人の記憶にとどめられている。

一方、やや丸い樹冠のポプラは、前者に比べれば個性に乏しいが、特に北海道では公園での単木植栽や街路樹としての利用も見られ、関西の緑地や公園で見上げるように大きくなった木や街路樹として激しい刈り込みに耐えている同様の樹形のポプラが多くみられる。

ヤマナラシ属の学名にはPopulusで その名の語源は英語の「POPULAR(ポピュラー)」と同じです。
これには『人民の』といった意味がありかつては家々に植えられていた事から、とかこの木の下で会議を開いていたから、などという事が通説になっています。
しかし、学名の『Populus』と『人民の』という意味での『Populus』は発音も違い同じ言葉ではない、との見方もあり正式な語源は不明なようです。

また、Populusに『震える』という意味があるとする解説も多く見られます。
日本語の、ヤマナラシという言葉の語源も『風で葉っぱが揺れて音がして、まるで山が鳴っているようである』といった由来があるので共通しているイメージがありますが厳密に言うと、『震える』という意味は『ヨーロッパヤマナラシ』を意味するアスペン(aspen)または、学名のPopulsu tremulaの『tremula』の部分の意味に当たるそうでPopulus自体には『震える』という意味はない、とする見解もあります。

樹木信仰の古代ケルトの人々は風によってさざめく木々の音を神や妖精からのメッセージであると信じていました。
特に、特徴的な音を出すヤマナラシにはより注目し、神聖視していたと考えます。

たいへん生命力の強い樹として知られるポプラは、古代ギリシャ神話において「勝利」を表し、「愛」を表す樹とも言われます。

ポプラの綿毛
果実は蒴果で、種子は小さく柳絮(りゅうじょ)と呼ばれ、綿毛を持っており風に乗って散布される。
5月中旬の頃、大泉緑地でも、綿みたいなものが、空一面ふわふわ飛んでいて息苦しさを感じることもあります。散歩する人がこの原因は何かと不思議がっているようすもよく見られます。原因はポプラです。
花は目立たず、しかも高い位置につけるため咲いていても気づきにくい。
花が終わってすぐ、房状で綿毛つきの種子をつけるのですが、すごい量の種子が風に飛ばされて空を舞います。
地面は白くなってじゅうたんのようになります。

なお、ポプラは白色軽軟材で、合板、マッチの軸木、包装用材、パルプ用材などに用いられ、エノキタケ、ヒラタケの栽培木にも適する。

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