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葉っぱの栞

葉っぱの栞

1 栞(しおり)

「栞」は、布や板、紙などを本にはさんで、本をどこまで読んだか目印の役割をするものです。
また、本にはじめからとりつけてある、平織の布のことも、「しおり」、「スピン」、「しおりひも」と言います。

さらに、「旅のしおり」などと言って、簡単に旅行さきのことをまとめた小冊子のことも「しおり」と言います。
本をどこまでよんだか、わからなくならないように、目印としてはさむもの。
旅をするときに、どう行けばいいのか、わからなくならないように、案内してくれる小冊子。
ともに、迷わないように、目印となるもので「しおり」と呼びます。

しおりを「栞」と書いたり「枝折」と書いたりということは、しおりという言葉は、もともと、「撓る(しほる)」という、草木をたわめるという言葉が本当の「しおり」の由来です。
「撓る(しほる)」とは「草木をたわめる、曲げたり、しならせる」という意味です。

草木を曲げたり、しならせたりして結び目をつくり、それを帰り道の目印として迷わないようにする。
そして、この撓る(しほる)が⇒「しをる」⇒「しおり」と変化していったものです。
さらに、撓る(しほる)の「草木を曲げたり、しならせる」という言葉の意味から「枝折」という漢字での表現ができました。ですから、しおりを枝折と書くのは当て字となります。

「栞(しおり)」という漢字は、同じ高さのものがそろっていることを意味する「干干」と「木」が結びついた漢字です。
「干干」は笄(こうがい)が2本、高さがそろっている形をあらわしています。
すなわち、高さをそろえるために、切りそろえる、削っているということです。
これに「木」を組み合わせて、木を削ってできた「道しるべ」の意味が生まれました。
つまり、木を削り、帰り道の目印としたものことで「しおり」を意味する漢字になりました。

しかし、「道しるべ」の意味よりも、本に挟む「しおり」のイメージが浸透しています。
日本ではこの「栞」という漢字に「シオリ」という読みを当てました。
これは昔、読んだ本の目印に枝を折って挟んでいたことから、この行為を「枝折る(シオル)」と呼んでいたため、目印の意味がある「栞」の読みに当てられたとも考えられます。

2 葉っぱの栞

大阪堺市にある大泉緑地公園で大泉緑地ヒーリングガーデナーという、公園案内ボランティア活動に参加している。
その時、葉っぱをラミネートして栞やコースターとして利用されているのを知った。
また、ラミネートした葉っぱに板状の小さな磁石を貼り付け、竿の先の糸の先端にも小さな磁石を付け、葉っぱ釣りというゲームを機会があるごとに行い、人気を博している。
私もきれいに紅葉した葉っぱで可愛い栞や記念カードを作ってみた。

記念カード

大泉緑地ヒーリングガーデナーのメンバーから「葉っぱのフレディ」は何の木の葉っぱか尋ねられた。
「葉っぱのフレディ」の話は新聞の見出しで、亡くなった日野原重明先生が「葉っぱのフレディ」のミュージカルに出演されていること目にとめたぐらいしか知らなかった。
「葉っぱのフレディ」をPCで検索して、初めて物語を知った。
たまたま、アメリカフウの葉のパウチが手元にあったので栞にしてみた。
葉っぱのフレディの物語の印象を書いたカードとともに葉っぱの栞を配布できるようにした。

アメリカフウの栞

大泉緑地ヒーリングガーデナーのメンバーに木の名前を知ってもらおうと、大きな木を調べていたら、ポプラの木がたくさんあることに気づいた。
ポプラの木についてPCで調べていたら、「名付けられた葉」(新川和江)という詩を見つけた。

名付けられた葉                  新川和江
ポプラの木にはポプラの葉
何千何万芽をふいて 緑の小さな手をひろげ
いっしんにひらひらさせても
ひとつひとつのてのひらに載せられる名はみな同じ
わたしも いちまいの葉にすぎないけれど
あつい血の樹液をもつ にんげんの歴史の幹から分かれた小枝に
不安げにしがみついた おさない葉っぱにすぎないけれど
わたしは呼ばれる
わたしだけの名で朝に夕に 
だからわたし考えなければならない
誰のまねでもない 葉脈の走らせ方を刻みの入れ方を
せいいっぱい緑をかがやかせて うつくしく散る法を
名づけられた葉なのだから

「葉っぱのフレディ」も「名付けられた葉」も葉っぱと人間を対比し、生き方の大切さを説いている。

「名付けられた葉」の詩のカードも作った。

葉っぱに興味がわき、PCで検索したところ、東山魁夷の一枚の葉という文章を見つけた。
『日本の美を求めて』東山魁夷 著 「一枚の葉」より
私は庭の木を眺めている。いや、枝についた一枚の葉を見ている。今は、その葉は美しい緑に、夏の陽を受けて輝いている。私は、その葉が、まだ、小さな芽として初めて私の眼に触れた頃を思い出す。それは昨年の冬の初めであった。今の葉のある場所には、乾いた茶色の葉が付いていたのが、枝を離れて散り落ちて行った時である。そこに、まだ小さな固い芽であったおまえが、みずみずしい生命を宿して誕生していた。
寒い風が吹き雪の降る日があったが、おまえは黙々として春を待ち、徐々に充実した力を内に蓄えて行く。ある朝、小雨が止むと点々と真珠の玉が枝に並んで光っているのが見える。それは芽生えの一つ一つに雨水がたまっていたのである。芽のふくらみが進んで来たのを感じた。春はもう間近である。

ようやく春が来る。芽の開く時の喜び。しかし、あの、地上に散って行った葉は、今は朽ち果てて土に還って行く。
おまえは、すくすくと伸びて初夏の陽を明るく透かす若葉となる。生命の充実を感じると共に、その柔らかい葉が虫に侵され易いのも、この季節である。幸いにおまえは無事に夏を迎え、いま、仲間と共に青々と繁り合っている。
私はおまえの未来をも知っている。夏の盛りになると、葉陰ではアブラゼミが騒がしく鳴きたてるだろう。しかし、台風が過ぎる頃になると、ヒグラシや、ツクツクボウシの、どこか淋しげな歌声に変わる。涼しくなる。蝉の声が聞こえなくなって、こんどは根もとの方から虫の合唱が、しめやかに秋の夜の興を添える。

おまえの緑は、なんとなく疲れた色合いになって来る。やがて黄ばみ茶色になって、寒い雨の中にうなだれている。一夜、風が雨戸を鳴らすと、翌朝、おまえの姿は、もう、枝には見られない。ただ、その跡に小さな芽が付いているのを私は見出すだろう。その芽が開く頃、地上に横たわっているおまえは土に還って行くのである。
これが自然であり、おまえだけではなく、地上に存在する全ての生あるものの宿命である。一枚の葉が落ちることは決して無意味ではなく、その木全体の生に深くかかわっていることがわかる。一枚の葉に誕生と衰滅があってこそ、四季を通じての生々流転が行われる。

一人の人間の死も、人類全体の生にかかわっている。死は誰しも好ましくないに違いないが、自分に与えられた生を大切にして、同時にひとの生をも大切にして、その生の終わりの時、大地へ還って行くことは幸いと思わねばならぬ。それは、私が庭の木の一枚の葉を観察して得た諦観と言うよりは、一枚の葉が生と死の輪廻の要諦を、私に向って静かに語ってくれた言葉なのである。

そして、東山魁夷の最後の言葉!
私たちは自然の姿に 生きとし生けるすべてのものの 生命の偉大さを感じることがある。
私たちは自然の姿に 人間として生きてゆく私たちの 人生の素晴らしさを学ぶことがある。
私たちは この大自然への 感謝そして畏れを 決して忘れることはないだろう。 遥かなる時を越えて 今日ここに ともに生命あるものとして。

一枚の葉っぱにこのメッセージを託し、想いを伝えるため、葉っぱの栞を作っていきたい。

葉っぱのメッセージとして、一枚の葉っぱ・葉っぱ001・葉っぱ002・葉っぱ003の詩をカードにして栞に添えてみた。

葉っぱの栞 表

葉っぱの栞 裏

1枚の葉

一枚の葉に 見える 一枚の葉に 気づく 一枚の葉に 学ぶ
一枚の葉に 戸惑い 一枚の葉に 驚き  一枚の葉に 魅せられる
一枚の葉から 紡ぎ 一枚の葉から 綴り 一枚の葉から 繋ぐ

大きさ、形、色合い 同じものは一つもない
一枚の葉が 伝える 時と命

葉っぱ 001 (小学生向き)

大きい葉っぱ 小さい葉っぱ まるい葉っぱ 細い葉っぱ
硬い葉っぱ 柔らかな葉っぱ
ざらっとした葉っぱ つるっとした葉っぱ

葉っぱは 水を蓄える 葉っぱは 酸素を作る 葉っぱは 糖を蓄える

葉っぱは 食べられ 命を育てる 葉っぱは 枯れて 命の源になる

葉っぱに 学ぶ 時と命 

葉っぱ 002 (中高生向き)

葉っぱは どこにでもある身近なもの 葉っぱは 想いを届けるもの

一枚の葉っぱを 眺める  一枚の葉っぱに 触れる
一枚の葉っぱと 向き合う 一枚の葉っぱに 感じる

時間を忘れて 心を籠めて

人と自然の距離を縮める一枚の葉っぱ
人と自然は 補い合うもの

一枚の葉っぱに学ぶ 生命の意義

葉っぱ 003 (幼児向き)

身近(みぢか)な葉っぱ(はっぱ) 道ばた(みちばた)の葉っぱ(はっぱ) 公園(こうえん)の葉っぱ(はっぱ) お宮(おみや)さんの葉っぱ(はっぱ)
草(くさ)の葉っぱ(はっぱ) 木(き)の葉っぱ(はっぱ) 大きな(おおきな)葉っぱ(はっぱ) 丸い(まるい)葉っぱ(はっぱ)
細長い(ほそながい)葉っぱ(はっぱ) かわいい葉っぱ(はっぱ) 虫(むし)食い(くい)の葉っぱ(はっぱ) ちぎれた葉っぱ(はっぱ)

私(わたし)の大好き(だいすき)な葉っぱ(はっぱ)はクローバー(くろーばー) 四つ(よつ)葉(ば)のクローバー(くろーばー)は見つかる(みつかる)かな

3 葉っぱの栞の作り方

(1) 材料となる落ち葉を拾いにいく。紅葉が美しく、形のよいもの。
(2) 拾い終えたら、その日のうちに雑誌などにはさむ。
(3) 落ち葉を雑誌にはさんだら、重石をして1週間程放置する。
(4) A4のラミネートフィルムに葉っぱを均等に並べ、ラミネート加工をする。
(5) 葉っぱの輪郭に沿うよう外側を切り抜いて栞の形にする。
(6) 形にした葉っぱに色紐を閉じる穴をあける。3mm~5mm
(7) 閉じ紐を2本、色の取り合いを見ながら葉っぱに装着する。
(8)閉じ紐の長さを調整し、切りそろえる。
(9)完成 メッセージカードを作り、クリスタルパックに入れる。

4 葉っぱの栞の占い

テクノロジーが進化する中、本を読む機会が少なくなり、栞を使うことも少なくなってきた。
葉っぱの栞を使ってもらう、興味を持ってもらうためにはどうすればいいか。
一枚の葉っぱに意味づけし、葉っぱの占いを作ってみようと思った。

まず、木の種類ごとに名前、花言葉、逸話等を調べて占いの文を考えてみた。
ただし、きれいに紅葉する葉っぱは限りがあり、近隣の公園等で集められた葉15種で作ってみた。

葉っぱの占い 15選

01番  吉  桜紅葉
さくらは稲の神様が宿る木。  食べ物に困ることはないでしょう。
花ことば spiritual beauty(精神の美) a good education (優れた教育)
落花はさみしいけどピンクの絨毯はとても贅沢、心の持ち様ひとつ

桜紅葉

02番  中吉  ケヤキ
尊い、秀でたという意味の「けやけし」に木で けやけき木
ケヤキは際だって目立つ木という意味 元気で明るいイメージ
花ことば  幸運 長寿 尊き木
ドラえもんののび太の名前の由来はパパがケヤキの木を病院から見て伸び伸び育ってほしいと願って付けられた   周りを気にせず 伸び伸び生きていきましょう

03番  吉  エノキ
「ヨノキ」は(喜樹)めでたい木、神が降臨する「タタエノキ」
縁起の良いヨノキ(喜木) 悪い縁を絶ちきる木  榎の根元は四季を通じて居心地が良い
花ことば  力を合わせる 共存共栄(良い縁)
過去の悪い縁は断ち切れて 新たな扉が開かれるでしょう 
これからは良い縁に恵まれます    

04番  平  ベニスモモ
葉の色彩は新芽から落葉まで変わらない  変わらぬ色彩 変わらない生活
花ことば  忠実 貞節 独立 甘い生活
変わることのない強い意志で  これまで通りまじめに生きていきましょう  

05番  中吉  ナンキンハゼ
多彩なグラデーションの色使いは絶品の紅葉  都会の街角でも美しく彩る
花ことば  心が通じる 真心(まごころ)
ナンキンは「珍らしい」「小さくて可愛い」という意味もあります 美しさは個性です

06番  中吉  イロハモミジ
紅葉とは染料をぎゅっと揉んで染色する意味の「もみづ」から由来し木々の葉の色づく様子 
イロハモミジは最も綺麗な紅葉を見せる木
花ことば  調和 遠慮 自制 大切な思い出
どの木よりもきれいに染まる 誰とでもうまく付き合えます

07番  中吉  イチョウ
神秘な 生きている化石  世界中至る所で見られる 子孫繁栄
花ことば  荘厳 長寿 鎮魂
黄色の絨毯は黄金のエリア 
用意されるのを待つのではなく、自分から積極的に行動しよう

08番  大吉  カイノキ
孔子の木 学問の木  枝は直角に別れ、木葉は綺麗にそろう 
楷書にちなんで名付けられた
花ことば  情愛
豊かさとは何かと考える人 美しさは何かと問える人  すべては個性である

09番  中吉  ムクノキ
太古の森に君臨していた森の王様の末裔
花ことば  威厳
素直で親しみやすく 穏やかに大きく育つ大器晩成型です 
人生 いつからでも新しい才能を芽生えさせることができます

10番  中吉  ハナノキ(花楓)
大正9年、始めて国の天然記念物1号に指定
深紅の花と新葉の紅褐色のコラボレーションが美しい
花ことば  信仰
紅葉も美しく、稀で貴重な才能の持ち主  想い新たに行動しましょう

11番  大吉  カツラ
葵祭りの飾りは葵と桂 2人の結ばれた神の象徴 
葵は加茂神社の女神、桂は日吉・松尾大社の男神  葉形のハートは愛らしい
花ことば  不変
今才能が香りいずる時、想い新たに  思いは一途、不変です

12番  中吉  ブルーベリー
春は可憐な白い花、夏はおいしい果実、秋は美しい紅葉 
青い小さな果実は花粉症・認知症・高血圧予防のスーパーフード
花ことば  実りのある人生 思いやり
身近な人に思いやりを持ちましょう  実りある人生が望めます

13番  吉  アメリカフウ
紅葉は都会でも美しくグラデーションし、ビジュアルに美しい 
たくさん付けるとげとげした球形の実は
ヴィクスドロップのCMのエヘン虫に似ていておもしろい
花ことば  非凡な才能  輝く心
言葉は毒にも、薬にもなる、とげとげした話し方は無くそう
非凡な才能が芽吹きます

14番  小吉  トウカエデ
東京都浜離宮恩賜庭園に
徳川8代将軍吉宗のお手植えの木がある 
アヒルの足のような形の葉が別名サンカクカエデの由来
花ことば  豊穣
豊かさとはなに、日常の日々に感謝しましょう

15番  末吉  ハナミズキ
アメリカ原産 ミズキ科の木で目立つ花を咲かせるので名付けられた
東京市がアメリカワシントン市に桜を贈った返礼として迎えられた
花ことば  私の思いを受けてください 返礼 華やかな恋
謙虚な生き方を目指してください
諦めない信念が人の心を動かします

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